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大きなクリの木の下で
第1章 初めて見せた弱さ

トイレに行くには父の寝室の前を横切らなければならない。
まだ休んでいないのか部屋には煌々と明かりが灯っていた。

『お父さんこそ早く休まないと体を壊すわよ』

そう思いながらドアの前まで近づいた時だった。

「あああ…!静香!好きだよ、愛してる!!」

わずかに開いているドアの隙間から、聞いたこともないような悩ましげな父のあえぎ声がハッキリと聞こえた。

『えっ?お父さん?』

そのドアの隙間に顔を近づけて室内の様子を伺った。
静香は、その光景を目にして信じられないと目を疑った。

父の宗一が静香の履いていた下着を顔に被せて、ハアハアと荒い呼吸をして勃起しているペニスをしごいているのだから驚かない方がどうかしている。

『やだ!お父さんったら変態だわ!!』

気づけば、静香は父の寝室に飛び込んで、顔の上の下着を奪い返していた。

「あっ!し、静香…」

不意に現れた静香に動揺を隠せずに頭の中では言い訳を必死に探しだそうとしていた。
しかし、彼が言葉を発するより先に「はうっ!!」と呻き声が出てしまい、欲情のクライマックスに達していたペニスの先からは、おびただしいほどの精液が宙に舞った。
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