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大きなクリの木の下で
第1章 初めて見せた弱さ

こうなると、理性など吹き飛んでしまう。
もとより血縁関係ではないのだから、一つ屋根の下で暮らしていれば男と女として惹かれあうのも当然だった。

「静香…」

そっと自分の唇を静香の唇に重ねた。

ペニスは再び勃起して、彼女の下腹部を叩き始める。

宗一の手がしっかりと静香の肩を抱き、指が肌に食い込んでいた。
痛いはずなのに、なぜか心地よい。

お互いの体は先ほどまでとは違った意味で興奮状態になり、
じっとりと汗ばんでいる。

「少し冷えてきたね…もしイヤじゃなきゃ一緒にお風呂に入ってくれるかい?」

面と向かって裸になれとは言えなかった。
それでも静香のヌードを見たいという欲望に苛まれ、
風呂という場所なら互いに裸になって鑑賞しあえると思った。

「恥ずかしい…でも、お父さんに体を洗ってもらいたい」

大人の女なら、どのようにして男を誘うのだろう…
でも、自分のヌードを父としてではなく一人の男として宗一に見てもらい気になっていた。

「行こう…」

父に手を引かれてバスルームに連れていかれた。
お互いに恥ずかしくて背を向けあいながら脱衣をしてゆく。

「先に入っているからね」

バスルームに消えてゆく一糸まとわぬ父の背中と尻を見つめて女になる日が来たのだと思った。
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