この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
大きなクリの木の下で
第1章 初めて見せた弱さ

立ち去ろうとする彼の背後に向かって
まだ話しは終わっていないのよ!と叱責しようとした瞬間、
デニムの尻ポケットに入れてあるスマホがブーブーとバイブで震えた。

ディスプレイには『父』という文字が表示されていた。

『お父さんからだ!
検査結果が出たのね』

静香は急いで画面をタップして通話に出た。

「お父さん?検査の結果はどうだった?」

昨日から父の宗一は病院に検査入院していた。
ここ数ヶ月、疲れが取れなくなって不眠が続いていたので、
医者嫌いの宗一をたまりかねて静香が無理やり病院に連れていったのだ。

- まいったよ…癌だって… -

その言葉を聞いて静香は『やっぱりそうだったのね』と
ある程度は覚悟をしていた。

- 夕方、少し早めに仕事を終えてこっちに来てくれないか?
主治医の先生から説明があるそうだ -

「わかりました…なるべく早くそちらに向かいます」

通話を終えようと画面をタップする手が震えているのに気づいた。

私がしっかりしないと…

唇をキユッと噛み締めて静香は早退を願い出るために校正部に急いで戻った。

/52ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ