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厳冬の氷点下で助けた女
第1章 厳冬の氷点下で助けた女
凍死寸前の女を、オレは懸命に温め続けた。

オレと女は下着だけになって、抱き合っていた。
悠長なこと、言ってられない。
確実に、素早く温めるのは、この方法しか無い。
体を密着して、固く抱き合っていた。

女は、
「すいません」「ありがとう」
と言い続ける。
ようやく、口が動くようになった。
少し、温まってきたようだ。

温めるために、女の服はほとんど脱がしてしまった。
シャツとブラ、パンティだけである。ストッキングも脱がせた。
オレもシャツとトランクスだけだ。
直接オレの素肌とくっつく効果はあったと思う。

オレと女はしばらく体を合わせていた。
オレが後ろから抱いたり、前から抱いたり、きつく抱いて温めた。

太ももの間も、しばらく冷たかった。
手を差し込んで温めたが、太ももの柔らかさにドキッとした。

オレと女、お互いに性的なことは意識しないようにしていたと思う。

女の意識がはっきりしてきたところで、
オレは、
「落ちてから、だいぶん時間たったのかい?」
と聞いた。

クルマが道路から落ちて、2時間近くもヒーターが効かないクルマで助けを待っていたのだ。
「エンジンはかからないし、他のクルマが全然通らないで、このまま私、死ぬのかなって」

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