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レッスンの仕方が間違っている!
第11章 3次審査当日
「ま、待てって椿さん!ぁ……あのさ、すぐだから!な、だからちょっと我慢し……」
「やだ。」
「……」

 功はいろいろ限界だった。
 頭の中は椿マジ可愛い、で満たされていた。

 椿は裾を握る力を強めて功を睨んだ。
 自然と上目遣いになる。
 たれ目の椿がますます可愛いく見えるアングル。

 もう今日は疲れたから甘えたいんだ!
 どーせ何が起こってもクスリのせいにしとけばなんとかなる。

「椿さん……それ本気?」
「本気……」

 恥ずかしい!
 椿さんって何だよ……何か照れる。
 僕ばっかりはやだ!

「功さん……」
「……っえ、は?椿……さ、ん??どうしました?」

 敬語……何で椿さんには敬語なんだ?

「あの、全部僕だから……」
「え?」

 袖を思いっきり引っ張り此方にたぐり寄せる。

「ぅわ、ちょっ!?つ椿!!」
「椿も椿さんも、全部僕だって言ってるの!」

 近い……って僕が引っ張ったんだけど。

「椿……」
「ぎゅっ……」
「功……?」

 抱き締められ慣れてきてるはずなのに……
 ドキドキする。
 功の心臓の音も凄い。
 ……熱い。
 クーラーつけないと、暑い。
 あぁ、どうしよう。
 この状況。

「好きだから……」

 へ!?

「お前の全部が好きだから。」
「……ぅ、え、ぁ、あの……え?は……!?」

 椿は口が回らない。
 何を言ったらいいかもわからなくてただ慌てた。
 功は続ける。

「ダンス馬鹿で、たまに椿さんになるのも、天然入ってるとこも全部が可愛いいから!」
「は……ぃ。」

 何か言え!
 何言うの!?
 言葉が……返事だよ僕!
 ぇ、何てッ!!

「ぇと、僕も憧れとかじゃなくて……功が、好きなんだけど。」

「キスしていい?」

 今まで1度も、誰にも確認とられたことないよ!!
 え、何か、泣きそぅ……ちょ
 涙腺があぁぁ!!

 椿は何か言ったら泣きそうでただ頷くだけしかできなかった。
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