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レッスンの仕方が間違っている!
第11章 3次審査当日
 僕変態みたいじゃん!

「今度はお姫様だっこにしてやったけど……椿?何急に黙ってんの??」

 何聞いてきてんのこの人……!?
 今それどころじゃないよ。

-ドックンドックンドック・・

 心臓の音絶対聴こえてると思うんだけどっ!!
 絶対わざとだ。
 キスマークのことやっぱり気にしてんじゃないか!
 さっき言わなくていいとか抜かしたくせに。

「もう着いてるよ、功。」
「知ってる。」

 ベッドの前にお姫様だっこしたまま立ち止まる功。

「降ろしてーっ!」

 椿は肩を動かしてじたばたする。

「ちょ、つ、椿!ま、待てって……悪かった。ぁ、おいっ!!」

 バランスを崩してベッドに重なる2人。
 椿が下、功が上の形。
 まるで功が押し倒し……

「あ、えと!じゃぁ俺作ってくるから。出来上がったら……」
「ぎゅっ」

 立ち上がろうとした功は、Tシャツの裾を掴まれた。
 誰に……?

「椿……?」
「何しどろもどろになってんの?」

 椿の口調が豹変した。
 功の顔はみるみるうちに色を失っていく。

「は?あの、もしかして……『椿さん』の方??」

 どうやら功はここにきて、ドS椿を『椿さん』と呼ぶことにしたらしかった。

「そーだけど、それが?そっちから誘っといて作ってくる~は無いんじゃないの?」

 椿さんは笑顔で功を見上げる。
 恐妻?とはこんな感じなのだろうか。
 そもそも椿さんは男だった……
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