この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
レッスンの仕方が間違っている!
第3章 2次審査当日
揺れる腕時計の時刻は1:20を表示している。
椿はただ只管走っていた。
赤いジャージに上は白い半袖Tシャツ。
背中英語プリントには『LOOK!!』とある。
因みに『LOOK!!』なんてプリントされてなくとも、嫌でも目立つ赤いジャージの下半身だった。
いかにもスポーツ大好き青年丸出し。
彼は何処に向かっているのか?
「よし!着いた。」
そう呟き、自動ドアを通り、『STAR★PRODUCTION』と書かれた40階建ビルに入って行く。
言うまでもなく、本社審査会場だ。
「審査票をお出し下さい。」
「はい。」
「では案内に従ってお進み下さい。」
受付嬢がにこやかに言う。
緊張をあまりしていない椿は、その顔に笑い返し、奥に進んだ。
受付嬢は何だか顔を紅潮させて彼の後ろ姿をぼんやりと眺めた。
至って並大抵の容姿。
目を引くとするなら、まだあどけなさが残る顔。
爽やかでいてふんわりとした笑顔がそうさせたのかもしれない。
「あの~これ。」
「え?・・・・・・あぁ、はい!すみません。審査票をお出し下さい。」
慌てて受付嬢は役割を再開した。
また1人送り出し、磁石に吸い寄せられるかのように奥を見る。
が、もう其処に青年の姿はなかった。
椿はただ只管走っていた。
赤いジャージに上は白い半袖Tシャツ。
背中英語プリントには『LOOK!!』とある。
因みに『LOOK!!』なんてプリントされてなくとも、嫌でも目立つ赤いジャージの下半身だった。
いかにもスポーツ大好き青年丸出し。
彼は何処に向かっているのか?
「よし!着いた。」
そう呟き、自動ドアを通り、『STAR★PRODUCTION』と書かれた40階建ビルに入って行く。
言うまでもなく、本社審査会場だ。
「審査票をお出し下さい。」
「はい。」
「では案内に従ってお進み下さい。」
受付嬢がにこやかに言う。
緊張をあまりしていない椿は、その顔に笑い返し、奥に進んだ。
受付嬢は何だか顔を紅潮させて彼の後ろ姿をぼんやりと眺めた。
至って並大抵の容姿。
目を引くとするなら、まだあどけなさが残る顔。
爽やかでいてふんわりとした笑顔がそうさせたのかもしれない。
「あの~これ。」
「え?・・・・・・あぁ、はい!すみません。審査票をお出し下さい。」
慌てて受付嬢は役割を再開した。
また1人送り出し、磁石に吸い寄せられるかのように奥を見る。
が、もう其処に青年の姿はなかった。