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幸せのカタチ
第14章 前夜

雅紀はいつも今の私の事が好きなのだと言ってくれていた。
若いころの私ではなく、歳を重ねた私を好きだと言ってくれる。

それは、本当に嬉しい事だった。
私も若いころに比べ、身体にはそこそこの脂肪が付き身体の線も丸くなっていた。

その丸さが良いのだと雅紀は言う。
雅紀は余りスタイルが良くガリガリな女性は好みではないと言っていた。

良く聞く話だが、世の男性はガリガリな女性よりもちょっとふくよかな身体をした女性が好きだと聞いた事がある。

御多分に漏れず、雅紀も同じなのだと思ったのだ。
そんな事を思っていると雅紀は尚もこう言ってくる。

「俺、今夜眠れるかなぁ?」
「え?私も同じよ…」

「まるで、遠足に行く前の子供と同じだよね…」
「そうね…」

そう言うと私たちは電話口で笑ってしまった。

「明日は10時を目指して未来さんの家に行くからね…」
「ええ、分かったわ…気を付けて来てね…」

「うん、分かったよ。ありがとう、会えるの愉しみだなぁ…」
「私も愉しみよ…」

この夜、お互い眠れないのではないかと思っていたのだが、それに反して私も雅紀も熟睡したのだった。

そして、翌朝の7日を迎えた。
私の朝の気分は最高に良かったのを覚えている。

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