この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
幸せのカタチ
第14章 前夜

「そうよ、もう劣化してしまってテープが解けてしまったの…」
「そんな簡単な事だったら7日の日に行ったら直ぐに巻いてあげるよ…」
「本当に?ありがとう…」
「うん、会社にテープがあるからそれ持って行くよ…」
私はこの3点をお願いしていたのだ。
そのお願いを快く雅紀はやってくれると言ってくれた。
私は豚の角煮以外で、このお願いも聞き入れてくれた雅紀に感謝をしていたのだ。
そんな事を思っていると雅紀がこう言ってくる。
「明日、ようやく未来さんに会えるんだね?」
「そ、そうね…」
私はそれを聞くとちょっとドキドキしてしまう。
そしてこう言うのだ。
「俺、未来さんに会いたくて、会いたくて仕方が無かったんだよ…」
「でも、実物はビデオ通話の時の私とは違うと思うわ…」
私は余り期待して欲しくなかった。
実際の私を見てガッカリされたらどうしよう。
そんな風に思っていたからだった。
すると、雅紀はこう言ってくる。
「そんな事ないよ、ビデオ通話でお互いの顔は見ているじゃない?」
「そ、それはそうだけど…私、思ったよりも太ってると思う…」
「そうなの?」
「うん…」
「俺はね、昔の未来さんじゃなくて、今の未来さんが好きなんだよ…」
「そ、そうなの?」

