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遠い記憶
第6章 再会
優香と別れ、その後の高校生活は何か胸に穴が空いたようなものだった。
恋愛対象となる女性と付き合うこともしなかった。彼女の父親はあの後、行方不明になったと聞いた。住んでいた家には別の住人が入っていた。
 彼女が旅立って2、3ヶ月過ぎた頃、1通の手紙が届いた。優香からだった。住所は書かれていない。消印は東京都中央区だった。

「慎ちゃん元気ですか? 私は元気でやってます。あの時は本当にありがとう。あの時、慎ちゃんが来ていなかったら、きっと私は死んでいたと思う。アイツの道具にされて、更に借金取りにまで・・・。今思っても悔しくてしょうがない!でもね慎ちゃんに救われたの。だから頑張って生きていけるの。また会えるといいね。大好きだよ慎ちゃん!
追伸 あの後ちゃんと生理来ました。心配させてごめんね。」

高校卒業後、自分は町役場に就職した。家からもまあまあ近く、車で通える距離だった。姉夫婦には子供が2人出来、たまに週末には遊びに来てくれる。
もう子供が居て逢瀬のタイミングが少なくなったが、義兄が来られず子供達3人で泊まる時などは、夜遅くにお互いを弄りあった。
 就職して9年が経った時、父が死んだ。出稼ぎに行った先の工事現場で機械に挟まったらしい。
自分と母は遺体を引き取りに行き、姉夫婦には家の片付けやら、葬儀の準備をお願いした。通夜、告別式、等等を終わらせて親戚も引き上げがらんとした家に母と姉、子供達が残った。
家族で話し合う事があった。今後の家の事だ。母は誰かに田畑を売ろうと考えていたみたいだったが、
「俺、農家やってみたい」
と言う事に姉達も賛成してくれ、忙しい時には手を借りる事で話しはついた。
夜も更けて母や義兄は寝てしまい、座敷には姉と2人で呑んでいた。
呑みながら姉の肩を抱き、キスをした。
「今日はここまで。ね?」
「うん、そうだね。父さん見てるし。」
笑いながら離れた。
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