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第13章 Kiss

kissって色々ありますね。

長時間のキス
濃厚なキス

小説を書いてても一瞬のキスとか文章上では
キャラが、どんな気持ちで〈その瞬間〉を過ごしているのでしょうか？



私は吸血鬼じゃない
かつては自衛隊で吸血兵器として研究されていた

彼は、血に染まった指の腹で私の唇をなぞる。

ゆっくりと唇に紅を染めるように

血で潤った彼の指先が暖かく、そこに鮮やかな色を残してゆく。

何とも言えない…
懐かしく求めてしまうような血の香は、かつての私の本能を刺激し、動揺させる。

僅かに欲しくなる命の水

なんで…
私の過去を思い出させるようなことをするの？

さっきまでアナタを殺そうとしたのに…

「自衛隊なんてキライよ…」

彼の瞳に、血に塗れた自分の唇が映る。
目が濁る…？
水分が集まってぼやけてきた…