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マネージャーは知らなかった、彼の欲望
第1章 覗いてはいけないもの
私は慌てて目をそらし、ドアから身を離した。

やばい、やばい、何見てるの私。

息を殺して、その場から立ち去ろうとしたときだった。

「……あれ?凛さん?」

振り返った先で、恒星がいつもの笑顔を浮かべていた。

ズボンは直されていて、何事もなかったような顔。

「さっきの、見た?」

ドクンと心臓が跳ねる。

「見てない。見てないから。……ごめん、ノックしないで入ろうとして……」

「別にいいけど?恥ずかしくないし。俺、毎日してるしね」

「は?」

「え、言わない?男って普通そうだよ?」

あっけらかんとした笑顔。

羞恥とか、隠すとか、そういう概念が彼にはないのかもしれない。

「……あんたねえ……」
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