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第3章 弟のような彼

　胸のふくらみを揉まれながら親指と人差し指の間でその先端を転がされるとくすぐったいような快感に襲われて冴子の背中がのけ反った。
　背後で膝まずいた慎也の、再び固くなったものが背中の真ん中に当たる。
　冴子は左手をうしろに回すと夢中でそれをつかんで握りしめた。

「あああ…　もうこんなに…」
「さえこさん…」
　
　耳元でささやく慎也のそれが、冴子の掌の中で固さを増していくのを感じて彼女はさらに昂ぶりを覚えた。
　慎也の指の動きに合わせて聞こえる淫靡な音が冴子の耳にも届き、熱いものがとめどなく溢れてくるのが自分でもわかる。

「いやぁ…　はずかしい…」
「さえこさん…　もっとかんじて…」
「かんじてる…　かんじてるわ…　じょうずよ…　すごくいい…」
　　
　冴子がほんとうに感じて気持ちよくなってくれているのが慎也は嬉しくてたまらなかった。
　
（ずっとこの人と一緒にこうしていたい…　この幸せを失いたくない…）

　冴子の切なそうに喘ぐ濡れた声を聞きながら慎也はそう思った。