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リクエストのラストワルツ
第3章 弟のような彼

「あああああ… しんやくん… もうはなさない…」
「はなさないでください… さえこさん…」
「うれしい… しあわせ…」
「ぼくも… しあわせです… たまらないです…」
まだ少しだけもどかしそうな慎也の指を誘うように冴子の腰が左右に動く。
「そこそこ… いい… もっとして… ああああ… いい… すごくいい…」
堪らないほどの気持ちよさに襲われた冴子の手は、慎也を握りしめたまま動かすことを忘れてしまっていたが、ぴくぴくと跳ねるように動くそれは、握っているだけで彼女は自分の中で暴れてくれているような感覚になっていた。
「ああああああ… またいっちゃう… いっちゃうから…」
「さえこさん… だいすきです… かわいいです…」
「しんやくん… だいすきよ… だいすき… ああああ…」
「さえこさん… きて… きて…」
「ああああああ… だめ、だめ! でちゃう… でちゃう…」
冴子を抱きしめる慎也の手と花園を愛撫する指に力がこもり、部屋に響く濡れた粘り気のある音が一段と大きくなった。
「あああ、んああああああ… い… いく、いく、いっちゃう、いくいくいくっ!」
花園を激しく愛撫していた慎也の指の間から小さな音を立てて液体が噴き出したその時、
宙に浮いて大きく開いた脚のつま先をぎゅっと握りしめて震わせながら、冴子は果てた。
仰向けに倒れ込んだ冴子に覆いかぶさるようにして重なった慎也の背中を、かすかに揺れるカーテンの隅から差し込んだ低い陽の光が照らしていた。

