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第5章 台風の夜

　反り返った背中が元の形に戻り、息が少し落ち着いたのを見計らったように、冴子はショーツを脱がされると、今度は直接彼の舌に攻められた。

「だめよもう…だめ、だめ…　もうだめだって…　ああ…」

　体は素直だった。

　花園に吸い付いて花芯を転がしていた舌が、花弁をかき分けて中に侵入してくると下りかけていた頂上をまたすぐに目指すこととなった。

「いやあぁぁぁ…　ああ～～っ　だめえぇぇ～…　だめぇぇぇ…」
　
　下から伸びる慎也の両手で胸を愛撫されるともう彼女の官能を抑えるものは何もなくなっていた。
　シーツを剥がさんばかりに握っていた両手が自分の両脚を抱えて広げ、細く丸めた彼の舌が奥へ入ってくる。

「いい…　すごくいい…　もっとして、して！」
　
　無言でうなずくようにして慎也は吸いながら唇と舌で冴子の花園を大切に愛撫する。

「……い、いく、いくいくいくいくいく…　ああああ…　いく、いくっっ！」

　やわらかい腿で挟まれたままの慎也に唇をゆっくり抜かれた冴子は絶頂の余韻に浸りながら、彼の髪をその細い指で静かに撫で続けていた。