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リクエストのラストワルツ
第5章 台風の夜

「わたしばっかり気持ちよくなって… はずかしいわ…」
「ぼくは冴子さんが悦んでくれるのが一番うれしいんです」
「慎也くんはいつもそう言ってくれるのね…」
「だって、ほんとにそう思ってるから…」
その後も立て続けに絶頂の極みに運ばれた冴子が恥ずかしそうに言うのを遮って、慎也は冴子の顔を腕に抱きながら言った。
「ちょっと休憩する? のど乾いたし…」
「そうですね、ぼくものど乾いた」
「ごめんね… あんなことさせたし」
3人の経験がある冴子でも、今日の慎也からの優しい愛され方は別格の快感だった。
(あまり知らないと言ってたのに…)
そんなことを思いながら、冴子は脱がされたショーツを穿きなおしてベッドから起きるとTシャツを腿まで下ろしてキッチンへ立ったが、その何気ない所作のひとつひとつが慎也の心を揺さぶるのだった。

