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リクエストのラストワルツ
第6章 海を見ながら

(あ、もう濡れてる…)
冴子は体を起こすと、脚を開いてそっと慎也を跨いで、彼を自分の花園にあてがった。
異変に気づいた慎也は一瞬何が起きたかと眼を見開いたが、すぐに事態を飲み込んだ。
「さえこさん…」
「おはよう… しんやくん… じっとしてて…」
自分だけではまだ潤いが足らないと感じた冴子が、少しだけ顔をしかめながらゆっくりと腰を下ろしてくる。
ゆっくりゆっくり少しずつ腰を上下させながら、やがて小さな喘ぎ声を上げた冴子は慎也を深く迎え入れて彼にしがみつき、ささやいた。
「見ていたら欲しくなっちゃったの…」
「うれしいです…」
「ありがとう…」
髪をかき上げながら体を起こすと、冴子はまたゆっくりと腰を動かし始める。
「ああっ… あ、はああっ…」
慎也の上で、両手で胸を押さえた冴子の腰が堰を切ったように動き始める。
上半身は動かずに腰から下だけが前後に激しく動くのが慎也の眼にはたまらなかった。
「さえこさん…」
「ああああ… しんやくん… わたし… いく… いくっ!」
膝で擦れるシーツの音とベッドのきしむ音の中で、あっという間に冴子は達していた。
シャワーを浴びて、鏡に向かって朝食の身支度を整えていた冴子がふと思い出したように振り向いて慎也に言った。
「クリスマスの頃にダンスパーティがあるの。一緒に行かない?」
「え? どこで?」
「教室でよ」
ふたりが通うダンス教室では、秋冬の12月と2月にダンスパーティが行われるのを慎也は初めて知った。
冴子は、そのダンスパーティに彼を誘ったのだった。

