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リクエストのラストワルツ
第6章 海を見ながら

 開け放たれたカーテンの向こうに広がる藍色の空が少しずつ明るくなる気配で眼が覚めた冴子は、何も身に着けず眠っていたことに改めて気づくと恥ずかしいような、しかし少しうれしい気持ちになっていた。
 横には同じように裸の慎也が若い健康的な体を晒したままかすかな寝息を立てて眠っている。
 この上ないほど幸せな夜明け前だった。

(可愛いわ…)
 
 慎也の寝顔を見ながらふと眼を移すと、彼の朝の男の現象が冴子の心臓を叩いた。
 
 羽布団のかかっていない彼の脚の付け根には昨夜、自分を何度も歓喜の絶頂に導いてくれた分身が塔のように仁王立ちになっている。

(これがわたしの中で…)

 そう思った冴子は思わず胸の膨らみに両手をあてていた。

 ゆっくりとその先端をつまんでみる。

(あ、また… やだ…)

 慎也のそれを見ながら右手が自分の股間に伸び、2本の指が花弁を開くともう1本の中指がめしべを転がし始めた。
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