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送り火
第1章 集会場

西島千夏は苛立っていた 集会場に呼ばれ
目の前で座る中年の男達は、ゴミ置き場の移転する日を
明言せず町内の地図をテーブルに広げ、移動するにも
場所が無い、60位の赤ら顔の農家を営んでいると言う
山鹿が提案してきた
「 ゴミの収集日の後、必ず清掃する事でどうだろうか? 」
絶対受け入れられない提案に憤慨して、前に座る
3人を睨みつけ、怒りで言葉が出て来ない
3人の男達が申し訳なさそうに 頭を下げ千夏を見た
千夏は口を固く結び、男達を睨みつけ、
集会場の中は、不穏な空気のまま無言の時間が
1分2分と過ぎ、山鹿が隣に座る腹の出た宮城に
声を掛けた
「 少し休憩取ろうか 」
「 賛成!! こんなに暑い中の話し合い
少し,喉を潤して もう一度検討しましょう 」
50過ぎの電気屋の松村が立ち上がり、給湯室に向かい
冷蔵庫の中に冷やして置いた 瓶ビールを2本抱へ
宮城がお盆にグラスと 皿に乗せた摘みを抱え
テーブルに置き、 松村が山鹿のグラスにビールを
注ぎ、千夏にビール瓶を差し出して来た
「 結構です!! 」
千夏は意地に成り拒絶して、グラスに手を置き
蓋をして男達を睨んだ。
「 まあまあ、奥さん、同じ町内に成ったのだから
お近づきの印に一口、これから仲良く、まあ
宜しくお願いします 」
男達が頭を下げ、山鹿の差し出すビールに千夏は
グラスを差し出した、

