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第1章 誘い

バーテンダーの女性が智恵さんに話しかけた。
「智恵が男性を連れてくるなんて…いつ以来…？」
私はバーテンダーの言葉を聞き、心の中で友達なのかな…と思っていた。

「舞（まい）、ちょっとやめてよ…」
智恵さんは驚いた表情を浮かべ、私の方をチラリと見た。

バーテンダーの女性は私に会釈をして、再び智恵さんを見た。
「紹介してよ…智恵…？」

智恵さんは少しため息をついて、肩が上下していた。
「会社の同僚で、田中和真さん…」

バーテンダーの女性は目を大きく見開き、彼女も自己紹介してきた。
「舞といいます…智恵の同級生です…幼稚園から大学までずっと一緒だったんです…」

私はあまりの期間の長さに驚きの表情を浮かべた。そんなに長く同級生と同じ学校に通うことがあるのか…と思ったが、すぐに智恵さんの卒業校を思い出した。幼稚園があるとは知らなかったが、一貫教育の学校だった。