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第2章 阿吽（あうん）の呼吸

２人はオレンジの明かりが届かない、奥のソファーに向かった。彼女は暗闇に向かいゆっくりと先を歩いた。彼女のヒールが硬い木材のフローリングを歩く。素敵な女性が奏でる重厚な美しい音に耳を澄ませていた。

智恵さんが先にソファーに座るのを見届けていた。私は彼女の後を追うようにソファーに近付き、彼女の足元に膝を付いた。そっと靴に手を伸ばし、彼女の足から静かに脱がせていた。

智恵さんはその様子をじっと見つめ、ふっと微笑んでいた。

私の手が彼女の足首を包み始めると、「ふぅ…ふぅ…」と彼女の息が乱れていた。

彼女の手が私のネクタイに伸びていた。智恵さんはそれを掴み、私の体を引き寄せていた。彼女の胸が大きく上下していた。

私はネクタイが引かれる動きに従い、彼女の両脚に乗るような形で腰を落とした。