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百合の華は永遠に
第1章 百合の華は永遠に
「千里子、余計なことを言うな。」
「はいはい。」
ずっと黙っていたマキが食べる手を止め、顔を上げた。
「頑固ですね、伏見家は。」
「な、なんだねキミは!」
「マキちゃんよ。」
お母さんの言葉にマキが小さく頭を下げた。
「うっ..と、とにかくどこが頑固なんだね。」
「百合も予備校ではほんと頑固でして..今もですけど。俊介には素直にならないし..」
「マキ!」
「..でも、百合みたいに俊介を大切に思ってる人も、俊介みたいに百合を守ってくれる人も他にはいないと思います。二人とも頑固だから、きっと決めたら一生だし。」
「..マキ..」