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百合の華は永遠に
第2章 元ヤンだって恋をする

「....あいつは私が持ってないもの全部持ってるんだ。..仲良い両親がいる。私は片親だけなのに。喧嘩も強い..どうしたって私は二番手で..」

「..」

「松田は気にいらねぇ奴だけど、真剣なのもわかる。田所..くんも梓をいつも見守ってる..」

「俺は....振られたし..」

私は田所の言葉に首をふった。

「でも梓は気にかけてくれる奴が周りに沢山いるってことだ。私にはいない。いつも..梓を介して周りと繋がってる。」

「..そんなことないと思うけど..」

「けど梓を尊敬してるし、私をどん底から救い上げてくれた。仲間もできた。それは本当だから、私は、もう比べようもないんだよ。醜い感情だ。」

一息ついて、私は立ち上がった。

「帰るの?送るよ?」

「いい。一人で大丈夫。これでも元虎狐女の二番手だぞ?」

作り笑いして私は部屋を出た。
隣の部屋の扉から頭が一つこちらを見ている。
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