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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第16章 抗えない誘い
「あ……付けるから少し待って…。」

そう言いながら、視線を外して枕元に手を伸ばした。

その様子を、止めるでも、急かすでもなく、成り行きを面白がるようにナツは見ていた。

「ちゃんとするんだ…。」

咎める気配はなく、独り言のように零れたその声に、裕樹の指先が一瞬だけ迷う。

その隙を待っていたかのように、ナツは身体を前に寄せ、唇を重ねる。

深くて長い接吻は、確かめるようでいて、時間を与えるつもりはないと、告げているようだった。

「中に出しちゃっても良いのよ……。」

耳元で囁く声は軽やかで、けれども冗談には聞こえない熱を帯びていた。

裕樹には、それが本気なのか確かめる余裕もなく、息を整える。

その静けさを合図に、ナツは裕樹の上で位置を定めるように身体を預け、ゆっくりと腰を下ろしていく。

「あっ……すっごく…硬い…」

生暖かい肉壁に押し包まれていく感覚が、裕樹の身体を内側から満たしていった。

心地良い重みが加わって、しっとりとした感触に飲み込まれていく。

(ああ…久々の感覚……温かい…)

その刹那、ナツの愉しむような表情が、はっきりと快楽に歪んでいく。

根元まで受け入れたナツは、そのまま裕樹の胸に倒れ込んだ。

背中に回した腕に力が入り、指の痕が残るほど強く抱き寄せる。

舌も深く絡まり、二人の身体は楕円の形に重なっていた。

ナツはその間も、小刻みに腰を前後に揺らしていた。
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