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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第20章 視線のその先
新しい出会いや繋がりも少しずつ増えていくうちに、ナツとの日々を思い出すことも少なくなっていった。
裕樹の生活は日に日に穏やかなものになっていった一方で、性的な興味は尽きることがなかった。
それこそ高校生の時と変わらず、街行く女性の胸をついつい目で追ってしまうし、欲求や願望は常に頭の中でどろどろと煮詰まっている。
知りたいこと、試してみたいことも増え続け、新しい関係や刺激を求めるたび、無意識に十年前の感覚を上回るものを求めていた。
見透かされたい。
受け止められたい。
すべて曝け出したい。
どれか一つではなく、すべてを満たした上で、あの頃の感覚を上書きできるような出来事を探している。
その事実こそが、ナツとの関係がこの十年の中でも代え難いものだったことを物語っていた。
何もナツと同じことをして欲しいとは思わない。
けれど自分の求めるものが上手く伝えられなかったり、言葉にしてもいつもSだとかMだとか、極端に分類されてしまう。
確かにどちらにも共感できる部分はあったが、それでもナツの説いたRとは何かが違った。
ナツが口にした「救われた」という言葉が妙に引っかかっていた。
あの言葉の裏に潜む孤独が、十年の月日を経て、裕樹にも少し理解できた気がした。
Rとはなんなのか。
インターネットで調べても、特にこれといった答えは出ない。
Receive、Recept──
Rにまつわりそうな単語は複数あって、異国の神様のルーツに辿り着くこともあった。
ナツが聞いた言葉は何だったのか、一つに絞ることはできなかった。
ナツがRだと言い切った、その一本通った芯があったからこそ、裕樹は孤独を感じずにいられた。
柔肌に目を奪われてしまうのは、おそらくこれからも変わることはない。
けれども、今度はその奥に潜むRにも目を向けてみたいと裕樹は思う。
誰かに見つけてもらうということは、こんなにも心地良いものなのだから。
終
裕樹の生活は日に日に穏やかなものになっていった一方で、性的な興味は尽きることがなかった。
それこそ高校生の時と変わらず、街行く女性の胸をついつい目で追ってしまうし、欲求や願望は常に頭の中でどろどろと煮詰まっている。
知りたいこと、試してみたいことも増え続け、新しい関係や刺激を求めるたび、無意識に十年前の感覚を上回るものを求めていた。
見透かされたい。
受け止められたい。
すべて曝け出したい。
どれか一つではなく、すべてを満たした上で、あの頃の感覚を上書きできるような出来事を探している。
その事実こそが、ナツとの関係がこの十年の中でも代え難いものだったことを物語っていた。
何もナツと同じことをして欲しいとは思わない。
けれど自分の求めるものが上手く伝えられなかったり、言葉にしてもいつもSだとかMだとか、極端に分類されてしまう。
確かにどちらにも共感できる部分はあったが、それでもナツの説いたRとは何かが違った。
ナツが口にした「救われた」という言葉が妙に引っかかっていた。
あの言葉の裏に潜む孤独が、十年の月日を経て、裕樹にも少し理解できた気がした。
Rとはなんなのか。
インターネットで調べても、特にこれといった答えは出ない。
Receive、Recept──
Rにまつわりそうな単語は複数あって、異国の神様のルーツに辿り着くこともあった。
ナツが聞いた言葉は何だったのか、一つに絞ることはできなかった。
ナツがRだと言い切った、その一本通った芯があったからこそ、裕樹は孤独を感じずにいられた。
柔肌に目を奪われてしまうのは、おそらくこれからも変わることはない。
けれども、今度はその奥に潜むRにも目を向けてみたいと裕樹は思う。
誰かに見つけてもらうということは、こんなにも心地良いものなのだから。
終

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