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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第8章 可惜夜に焦がれ墜つ【破】
裕樹は両手で、片方の乳肉を包み込むように持ち上げた。

柔らかさの先端にある芯を、そっと中心へと寄せ、形を整える。

突き出された蕾に、舌を沿わせて上下に滑らせ、舌の表面のざらつきと、舌裏の濡れた絹布のような感触を交互に押し付ける。

裕樹が上目遣いで葵の顔を見上げると、声を抑えるように口元を手で覆い、肩を震わせていた。

表情の奥に滲む、抑えきれていない快楽が、裕樹の唇をわずかに緩ませる。

裕樹はそっと歯を立て、硬くなった蕾を甘噛みする。

柔らかさの中にある張りを確かめるように、歯の縁で軽く擦るようにしながら蕾を固定して、舌裏の柔らかさで包むように挟み込む。

「いやぁっ、…あぁっ」

葵の背が弓なりに反り返り、椅子のフレームが軋む音を立てる。

大きなメロンから果汁を搾り出すように、ジュルジュルと深く吸い上げた。

細い両腕が、キャンピングチェアの肘掛けに押し付けられ、指先が食い込むほど力が入っていた。

肉体が逃げ場を求めるように震えているのに、椅子に縛られたまま動けない──その矛盾が、強い快感を物語っていた。

快楽に耐えようとするその姿が、裕樹の胸の奥に火を灯す。

理性はパチパチと音を立てて焼け落ちていき、残るのは悍ましい欲望だけだった。

その瞬間、窓の外で雷が閃き、獣の咆哮のような雨音が小屋を揺らす。

裕樹の本能が、その音に呼応するように目覚めていた。
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