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家は檻。〜実父の異常な愛〜
第2章 続いた夜
孝幸の手が、こよみのパジャマのウエストをこじ開けるようにして忍び込む。
ごつごつとした節の目立つ指先が、下着越しに柔らかな膨らみをなぞり、その瞬間、こよみの体がびくりと跳ねた。

昨晩の痛みがまだ生々しく疼くそこを、孝幸は容赦なく刺激する。
痛みと不快感と、そこに相反するように身体だけが勝手に仰け反る。
自分の意思から乖離していくカラダ。それを見た孝幸が呟く。

「昨日まで処女だったくせに……もう、こんなに感じてんのか。ほんと、母親そっくりのアバズレだな」

口にされた言葉の意味は、こよみにはほとんど理解できなかった。ただ、次の瞬間、孝幸の左手が顔を掴み、指が無理やり口内にねじ込まれる。
顎が外れそうな角度で口をこじ開けられ、呼吸もままならぬまま、舌と唾液をかき回される。

息も、声も、飲み込まれ、どろりと唾が顎を伝って垂れた。

「おっ、ごっ……」

口の奥まで突っ込まれた指が、無遠慮に舌をつまみ上げる。
逃げることもできず、こよみは情けない声を漏らして体を震わせた。

その間にも、孝幸のもう片方の手が、いつの間にか下着の内側へと侵入していた。
冷たくて、硬い指先が目的地に触れた瞬間、孝幸は露骨に舌打ちする。

「……チッ」

何かが、気に入らなかったらしい。
でも、それが何なのか、こよみにはわからない。考える余裕もなかった。

やがて左手が顔から離れ、口の中の圧迫がようやく解放される。
唾液と一緒に熱い呼気がこぼれ落ちた。

そのすぐ後で、腰まわりがぐいと引っ張られる。
パジャマのズボンが乱暴に引き下ろされ、次いで下着も勢いよく剥ぎ取られた。

太ももから膝、足首へと、布の感触が肌を滑っていく。
ベッドの脇に、ふたつの布が落ちる音がした。くしゃり、と小さく。

孝幸の顔が、ためらいなくこよみの股間に近づいていく。
太ももを押さえられ、こよみの体は微かに震えた。
肉の閉じ目を舌が割り開き、ふるえる肉芽を吸われ、舌が淫穴に這い入り、唇で柔らかく、だが貪るように啜られる。

ピチャリ、ピチャリ、ジュッ、と、濡れた音が、ぬるりと耳の奥で響くたび、全身がぞわりと逆撫でられるようだった。
不快だった。汚らわしいとも思った。
けれど、それ以上に、そこは敏感すぎた。
神経のすべてが集中しているその部分に、的確に、執拗に、刺激が与えられる。
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