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家は檻。〜実父の異常な愛〜
第2章 続いた夜
どのくらいその時間が続いただろうか、孝幸がぽつりと呟いた。

「……そろそろか」

そろそろ?
――また、あれを?
腹の底を裂かれ、押し広げられ、奥を殴られるような……あの痛みを?

脳裏に焼きついた感覚が、ぶわっと蘇る。
まどろんでいたはずの思考が、一気に現実へと引き戻された。

こよみは、咄嗟に体をよじり、脚をばたつかせて抵抗した。
全身の力をかき集めて、せめて拒む意志を示そうとした。
けれど――

8歳を目前にした女児の必死の抵抗など、孝幸の力には意味をなさなかった。
脚は膝先でがっちりと押さえ込まれ、手首は右手で掴まれる。
もがく隙間も与えられない。

そして、左手が。
熱を帯び、硬く膨らんだ肉の先端が、こよみの割れ目に、ぴたりと押し当てられる。

こよみの喉が、かすかに鳴った。
恐怖か、怒りか、あるいはそのどちらでもない何かが、内側で静かにざわついていた。

孝幸の切っ先が、ゆっくりとこよみの中へ押し込まれていく。
孝幸の唾液で濡れていたはずなのに、入り口は強く拒むようにきゅっと閉じていて、押されるたびに、ひきつるような痛みが走る。

「っ、やっ、やだ……いたい、いたいよう……」

必死に声を上げても、孝幸は一切緩めない。
そのちいさな体に、体重をかける。静かに、だが容赦なく。
ギチギチと、肉が引き裂かれるように開かれていく感触があった。

「う、うぅ……あっ」

みちみちと、臓腑を無理やりかきわけられているような異物感。
痛みが腹の奥まで響いて、足先までじんじんする。
頭が真っ白になるのは、快感なんかじゃない。ただただ、強すぎる違和感に支配されていくからだ。

こよみの体は、まだ“受け入れる器”にすらなれていない。
昨晩とはちがって、意識がはっきりしているだけに、苦痛は大きい。
咥え込まされているだけで、痛い。

「……まだ全部は咥え込めないのか。」
間を置いて、低く続けた。
「学習しないまんこだな」

腟内を擦られるたびに、胃の裏を押し上げられるような不快感が襲い、吐きそうになる。

「……うぐぅっ……っ」

声が漏れるたび、自分のものとは思えない。
息は浅く、目は虚ろになり、体は抵抗する力すら忘れはじめている。
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