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第4章 花籠の中のつぼみ

孝幸の腰が、ぐっと深く沈んだ。
肉と肉がぬちゅりと絡み合い、奥の奥まで押し込まれる。

こよみの細い身体が、布団の上で小さく揺れる。
喉が震え、浅い吐息が漏れた。

「もうすっかり……奥までくわえ込めるようになったな」

低い声が、唇を這うように囁かれる。
こよみは返事をしない。
けれど、脚の付け根がぴくんと震える。

孝幸の動きが加速する。
ぬちゅ、ぬちゅ、と粘ついた音が布団の中で跳ねる。

押しつけるような律動。
ぐちゅ、と響くたび、潤んだ肉の奥がかき回される。
体の芯まで掻き出されるような感触に、こよみの膝が浮く。

ぬめった音が、空気を湿らせていた。
ぴちゃ、ぬちゅ、と舌のような音を立てて、孝幸の腰が執拗に打ちつけられる。
白シャツの裾が揺れ、滴る汗がこよみの肌に落ちた。

「……は、あ……っ」

息とも声ともつかない音が、喉の奥で鳴る。
頭がぼうっとして、膣が勝手に締まっていく。

内壁がきゅう、と孝幸の肉の棒を咥え込み、
そのたびに彼の吐息が荒くなっていく。

「締めることばっかおぼえやがって……」

ずぶっ、ぐちゅっ、と深く突き入れられ、
奥まで届くたびに、脚の奥で火が灯るような疼きが走る。

もう、感覚の境界がわからない。
濡れた熱が、脚の間を這って、布団を濡らしていた。

孝幸の手がこよみの脚を強く抱え、ぐっと押し込んでくる。

「……っお、おぉっ……出るぞっ、ザーメン出すぞっ……こよみ、こよみっ……」

最後の一突きが奥を抉るように沈み、
動きが止まった。

どくん、と熱が溢れる。
ぴくっ、と痙攣するような脈動とともに、粘った液体が奥へと注ぎ込まれる。
続けざまに、二度、三度。
たっぷりと、遠慮なく、吐き出すように流し込まれる。

こよみの中が、実の父によって熱く満たされていく。
唇がわずかに開き、小さく息が漏れる。

しばらくして、孝幸がゆっくりと腰を引く。
ぐちゅ、と音を立てて、繋がっていたものが離れる。

その瞬間、こよみの膣口から、とぷっ……と音を立てて、
中に注がれていた精が垂れはじめた。

温くて、重くて、粘るような感触が、太腿を伝っていく。
それはこよみの身体からこぼれ落ち、白い布団の上にしみを広げていった。

濡れたままの身体の奥で、
ずっと、じんじんとした熱が、疼いていた。

魔法はもう、かからない。