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初恋を奪った皇太子は、私を逃がさない
第1章 運命の舞踏会

断ってはいけないような、逃げてはいけないような──
そんな不思議な気配が、彼の纏う空気から感じられた。
(庭園……人目の少ない場所へ……?)
社交界における“庭園”は、時に密やかな逢瀬や、噂の発端となる場所。
そんなこと、スクールでも教わってきた。
それでも──
「……はい」
私は、頷いていた。
そうするしかない気がした。
もしかしたら、この先もう二度と、こんな機会は訪れないかもしれないから。
その時、知らなかった。
この一歩が、私の運命を大きく変える“扉”になることを──。
そんな不思議な気配が、彼の纏う空気から感じられた。
(庭園……人目の少ない場所へ……?)
社交界における“庭園”は、時に密やかな逢瀬や、噂の発端となる場所。
そんなこと、スクールでも教わってきた。
それでも──
「……はい」
私は、頷いていた。
そうするしかない気がした。
もしかしたら、この先もう二度と、こんな機会は訪れないかもしれないから。
その時、知らなかった。
この一歩が、私の運命を大きく変える“扉”になることを──。

