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僕の母さん
第9章 クリスマスプレゼント
「彩也香、ごめんね」
彩也香に頭を下げると、彼女は何も言わずにシェイクをズズズと吸い上げた。
そしてゆっくりとストローから口を離すと「お腹の調子が悪いの?」とぶっきらぼうに達郎に問いただした。
「いや、あの…小用の方…」
「我慢してたの?それならちゃんと言ってくれればいいのに、私たちはさあ、お互いに恥ずかしいところを見せあった仲なんだし、もっとフランクに付き合いましょうよ」
彼女の言い分ももっともだった。
「えっと…でも、やっぱりその…恥ずかしくて…」
「恥ずかしい?よく言うわ、私の中に射精までしておいて!」
エキサイトした彩也香は周りに大勢の人がいるのに、大きな声で「射精」なんて言うものだから、その声が聞こえた人たちが自分達の会話をストップさせて彩也香と達郎を見つめた。
「えっと、その…とにかく店を出ようか…」
穴があったら入りたいってのはこの事だなと
達郎は顔を真っ赤にして彩也香の手を引いて慌てて店を飛び出した。
「僕が悪かったのは認めるから…だから、大勢の人たちの前では、射精とか口にしないでよ」
「えっ?私ったらそんなことを口走ったの?」
どうやら興奮していて自分が何を喋ったのかという自覚はないようだった。
クスクス…
落ち着いたところで、射精なんて言葉を口走った自分が可笑しくて彩也香は笑いだした。
機嫌を直してくれたようで、達郎はようやく彩也香の顔を落ち着いて見つめる事ができた。

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