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僕の母さん
第2章 達郎が性に目覚める
その後は、お互いに顔を合わせるのも億劫で
それぞれ無言で自分のベッドで眠った。
もしかしたらオナペットにしていたのがバレたことで
達郎が開き直って夜這いをしてくるかもと、真弓は、かなり深夜まで用心して起きていたが、達郎が部屋に忍び込んでくる気配はなかった。
翌朝、出来るだけ昨夜の事は水に流そうと
努めていつも通りに息子に接してみた。
けれど軌道修正を試みる真弓に対して、
息子の達郎はいまだにオナニーの現場を視られたことを引きずっているのか、一言も発しない。
「ねえ、今日は終業式なんでしょ?
明日から夏休みよね?いいなあ~、母さんもまとまったお休みがほしいわ」
話題を明るい方向にしていこうと、学生なら誰しも楽しみにしているはずの夏休みの事を話題にしてみたけど、達郎は項垂れたままでニコリともしない。
「そうだ!終業式ってことは午前で学校から帰ってくるのよね?
お昼、どこかで待ち合わせてランチでもしましょうか?」
そう言ってあげても、何が気にくわないのか
行ってきますとも、ランチを楽しみにしてますとも言わずに
無言で家を出ていった。
「はぁ~…子育てって難しいわ…」
こちらがオナニーの事を無かったことにしてあげようと言うのに、いつまでも引きずってこれじゃあ陰キャラまっしぐらねと
真弓は深いため息をついた。

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