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僕の母さん
第7章 母、真弓の憂鬱

あの夏旅行から帰ってきてから
達郎はすっかりスマホゲームをしなくなった。
どうやら佐智子の娘である彩也香と連絡先を交換したらしく、事あるごとにLINEの着信音が鳴り響く。

「達郎、彩也香ちゃんとお友達になったの?」

おそらくLINEの相手が彩也香だと真弓は信じて疑わない。

「あの子、ちょっとツンケンしてるけどいい子だよ」

「まあ!私はてっきりあなたがグラマラスな女性が好みだと思っていたわ」

真弓は勝手に息子の理想とする女性像を自分に置き換えていた。

「確かに彩也香ちゃんはペチャパイだけど、大人になる前だから、この先どうなるかわからないよ
それを言うなら僕のちんちんも一緒だろ?
これから大きくなって皮も剥けるはずだしさ」

そうね、達郎のおちんちんだって、ずっと今のままじゃないだろうし、皮が剥けて包茎じゃなくなったら、きっと女の子にモテモテになるわね。

この子が他の女の子を抱いて、その膣に射精をする…
そんなことを考えただけで虫酸が走ってしまう。

「ね、女性を抱きたくなったらお母さんに言うのよ」

「どうして?母さんがやらせてくれるの?
僕の筆下ろしをした時は、一度だけだからねと念を押したのに」

「勘違いしないでね
よそ様のお嬢さんを抱いて傷つけるぐらいならお母さんで我慢しなさいってことよ」

「じゃあ、今、すっげえムラムラしてるから抱かせてよ」

達郎は調子にのって母の真弓を背後から抱きしめて胸を揉んでくる。

『ああ…この感触…たまんないわ…』

息子以上に母親である自分がムラムラしてしまう。
そんな気持ちを押し殺して「バカなことをやっていないで早く図書館に行きなさい。夏休みの宿題をすませてしまうんでしょ?」

「はいはい、わかりましたよ~」

おどけながら、教科書とノートをバッグに詰めこんで
「いってきま~す」と元気よく達郎は家を出た。

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