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HEAVEN~時を超えて~
第5章 真相を知らば
カサ…



『ふふ・・・・相変わらず…困った姫様だね』



テーブルの上の紙ナプキンに指を添えて
僕は思わず呟いた




疑ってなどいなかった

むしろ・・・その必要がない事を再認識する



そして

それなりの彼女の理由があるみたいだからね

早まって感情をぶつけずに

寛大に見守ってあげようじゃないか




僕は万が一に備えた装備を発動すべく

紙ナプキンをそっと手にとってレストランを出た






〃ごめんなさい。時間をください。必ず戻ります〃





紙ナプキンの上に無理矢理に書いた繊細な文字




『クス……』



僕は車に戻ってPCを開く




元より、全力で逃げ出したとして

通信手段も現金も持たせずに行ける範囲も場所も

たかが知れている



その上で…




『・・・・・』




カタタタ…




〃ガガガ・・・ピー……〃




『ふふ・・・』


僕は車のシートを少し倒して
食後のコーヒーをゆっくり飲みながら

真に持たせたポシェットに仕込んだ
GPSと盗聴器の電波を拾ってそれを追う

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