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第10章 本当のお前

昴は顔面蒼白で小さく震えてる美和を車に乗せた。

顔を覆い震える美和を昴は何も言わずに強く抱きしめ‥

「美和、‥大丈夫だ。信じろ」

背中を優しく撫でて‥

「車、出すぞ」

そう言うと昴はアクセルを踏み込んだ。

車を走らせている間も美和の震える手をギュッと握り締めながら時折、美和の様子を確かめながら車を走らせた。


「美和、着いたぞ」

昴は運転席から降り美和の座る助手席のドアを開け美和の手を握り抱きしめながら歩き出した。


「‥あ、あの子に‥何‥かあっ」

「あるわけねえだろ。美和の息子だ」

ドアの前で昴は美和をもう一度抱きしめた。


美和の手を握り締めながら昴は重いドアを開けた‥


「‥失礼します」