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妻女王様さくら
第1章 キャバクラごっこ

さくらはリビングで、頬をほんのり赤らめながら達郎に話しかけた。
「そんなに浩一のこと嫉妬するなら…あなたが浩一よりお金使えばいいじゃない。そしたらアフターだって、同伴だって…あんなことや、こんなこともできるかもよ?」
無邪気に笑うさくら。その声が、達郎の耳に甘く、しかし危険な毒として染み込んでいく。
達郎の脳裏に電撃のような閃きが走った。――そうだ。浩一に勝てば、さくら女王様と二人きりの時間を手にできる。想像しただけで、呼吸が乱れ、理性が危うく崩れそうになる。幸い、高額な給与と巧みな財テクで蓄財は十分。キャッシュも潤沢にある。
しかも、ここは家庭キャバクラ――舞台はすでに整っている。
達郎は、堪えきれず口を開いた。
「…もう一つ、さくら女王様にお聞きしたいことがあって…その…浩一様とアフターでホテルでは、何をなされていたのでしょうか」
さくらは小首を傾げ、いたずらっぽく笑った。
「ワンちゃんなのに、そんなこと気になるんだ。ひ・み・つ。ワンちゃんには刺激が強すぎると思うなぁ」
珍しく、さくらの声には優しさが混じっていた。透き通るような白い脚を静かに組み直し、エナメルの真っ赤なハイヒールのつま先を、達郎の顔のすぐ前まで突き出す。
「ほら、ワンちゃん。好きなだけ舐めていいわよ」
達郎の視界が霞みそうになる。熱く、息苦しいほどの興奮に飲み込まれながら、一心不乱に舌を動かす。時が経つのも忘れ、ひたすらハイヒールに口づけを続けた。
やがて、抑えていた衝動が溢れ出す。
「…さくら女王様。この…お美しいおみ足も舐めさせてください」
親指の赤いマニュキュアが妖しく輝き、その神々しさに目を奪われたまま、達郎は懇願した。
さくらの表情が変わった。
「優しくすれば…すぐ調子に乗るワンコだね」
氷のように冷たい声。
「おしまい。私の脚を、お前が舐められるわけないでしょ」
言葉の刃は容赦なく、達郎の胸を貫いた。
「同伴の時間になったら声かけるから…それまで大人しくしてなさい」
さくらは踵を返し、残された達郎は、床に膝をついたまま、絶望と陶酔の境界に取り残された。
「そんなに浩一のこと嫉妬するなら…あなたが浩一よりお金使えばいいじゃない。そしたらアフターだって、同伴だって…あんなことや、こんなこともできるかもよ?」
無邪気に笑うさくら。その声が、達郎の耳に甘く、しかし危険な毒として染み込んでいく。
達郎の脳裏に電撃のような閃きが走った。――そうだ。浩一に勝てば、さくら女王様と二人きりの時間を手にできる。想像しただけで、呼吸が乱れ、理性が危うく崩れそうになる。幸い、高額な給与と巧みな財テクで蓄財は十分。キャッシュも潤沢にある。
しかも、ここは家庭キャバクラ――舞台はすでに整っている。
達郎は、堪えきれず口を開いた。
「…もう一つ、さくら女王様にお聞きしたいことがあって…その…浩一様とアフターでホテルでは、何をなされていたのでしょうか」
さくらは小首を傾げ、いたずらっぽく笑った。
「ワンちゃんなのに、そんなこと気になるんだ。ひ・み・つ。ワンちゃんには刺激が強すぎると思うなぁ」
珍しく、さくらの声には優しさが混じっていた。透き通るような白い脚を静かに組み直し、エナメルの真っ赤なハイヒールのつま先を、達郎の顔のすぐ前まで突き出す。
「ほら、ワンちゃん。好きなだけ舐めていいわよ」
達郎の視界が霞みそうになる。熱く、息苦しいほどの興奮に飲み込まれながら、一心不乱に舌を動かす。時が経つのも忘れ、ひたすらハイヒールに口づけを続けた。
やがて、抑えていた衝動が溢れ出す。
「…さくら女王様。この…お美しいおみ足も舐めさせてください」
親指の赤いマニュキュアが妖しく輝き、その神々しさに目を奪われたまま、達郎は懇願した。
さくらの表情が変わった。
「優しくすれば…すぐ調子に乗るワンコだね」
氷のように冷たい声。
「おしまい。私の脚を、お前が舐められるわけないでしょ」
言葉の刃は容赦なく、達郎の胸を貫いた。
「同伴の時間になったら声かけるから…それまで大人しくしてなさい」
さくらは踵を返し、残された達郎は、床に膝をついたまま、絶望と陶酔の境界に取り残された。

