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妻女王様さくら
第1章 キャバクラごっこ

さくらは達郎に選んでもらった赤のラメドレスで、羽田部長が毎晩通うバーの扉を押し開けた。
店内の視線が一斉に彼女に向く。誰もがその美貌に息を呑む中、奥のカウンターで酒を飲んでいた羽田がすぐに気づき、低い声を響かせた。
「おい、近藤(旧姓)。久しぶりじゃないか。こっち来い」
「……」
「マスター、VIPルーム空けろ」
強引に腕を掴まれ、VIPルームに引き込まれる。
ソファに押し込まれた瞬間、数年前のセクハラの記憶がフラッシュバックした。胸の奥で嫌悪と同時に、奇妙な野心が芽生える。――あの頃の私じゃない。こいつを、達郎や浩一のように跪かせてやる。
だが、羽田は二人とはまるで違った。
「おい近藤、もっとこっちに来い」
ぐっと腕を引き寄せられた瞬間、さくらの口から信じられない言葉が零れた。
「……はい、ありがとうございます」
――なにこれ。私はSじゃなかったの?
羽田は目を細め、低く笑った。
「ずいぶんいい女になったな。この金と黒の高級Tバックやる。ここで着替えろ」
「はい……はねださん」――様、と言いそうになる自分が怖い。
必死に理性を保とうと、達郎や浩一を挑発する時のようにゆっくりとスカートを持ち上げ、ショーツを脱ぐ。艶めかしくもらったTバックを腰に通した。
だが羽田は視線も寄越さず、グラスを傾けていた。
「……あの、着替えました」
「どうした、見て欲しかったのか」
その一言で、さくらの頭のネジが一本外れる。征服するつもりが、今はただ――見て欲しい。
「羽田様……私のTバック姿、たくさん見ていただきたいです」
「やだね」
拒まれた瞬間、全身が熱く痺れた。
――この人に、支配されたい。
「羽田様……お願いです、私を見てください」
羽田はゆっくりと彼女を見据え、口角を吊り上げた。
店内の視線が一斉に彼女に向く。誰もがその美貌に息を呑む中、奥のカウンターで酒を飲んでいた羽田がすぐに気づき、低い声を響かせた。
「おい、近藤(旧姓)。久しぶりじゃないか。こっち来い」
「……」
「マスター、VIPルーム空けろ」
強引に腕を掴まれ、VIPルームに引き込まれる。
ソファに押し込まれた瞬間、数年前のセクハラの記憶がフラッシュバックした。胸の奥で嫌悪と同時に、奇妙な野心が芽生える。――あの頃の私じゃない。こいつを、達郎や浩一のように跪かせてやる。
だが、羽田は二人とはまるで違った。
「おい近藤、もっとこっちに来い」
ぐっと腕を引き寄せられた瞬間、さくらの口から信じられない言葉が零れた。
「……はい、ありがとうございます」
――なにこれ。私はSじゃなかったの?
羽田は目を細め、低く笑った。
「ずいぶんいい女になったな。この金と黒の高級Tバックやる。ここで着替えろ」
「はい……はねださん」――様、と言いそうになる自分が怖い。
必死に理性を保とうと、達郎や浩一を挑発する時のようにゆっくりとスカートを持ち上げ、ショーツを脱ぐ。艶めかしくもらったTバックを腰に通した。
だが羽田は視線も寄越さず、グラスを傾けていた。
「……あの、着替えました」
「どうした、見て欲しかったのか」
その一言で、さくらの頭のネジが一本外れる。征服するつもりが、今はただ――見て欲しい。
「羽田様……私のTバック姿、たくさん見ていただきたいです」
「やだね」
拒まれた瞬間、全身が熱く痺れた。
――この人に、支配されたい。
「羽田様……お願いです、私を見てください」
羽田はゆっくりと彼女を見据え、口角を吊り上げた。

