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妻女王様さくら
第1章 キャバクラごっこ
金曜の深夜。
さくらはラウンジの奥の寝室に遥香を呼び出した。そこには達郎も待っていた。
さくら「遥香、明日は土曜日。羽田が来るわ。あなたに全てを任せる」
遥香「わ、私が……ですか。さくら女王様が直々にではなく?」
さくらはゆっくりと微笑んだ。その笑みは神々しいほどに美しく、同時に絶対的だった。
さくら「羽田はもう私に勝てない。私に会わせる価値もない。
だからこそ――あなたが奴隷に堕とすのよ。明日、羽田はあなたの前で崩れる」
遥香「で、でも……私にそんな力……」
達郎が静かに口を挟む。
達郎「遥香。お前はもう十分に美しい。あとはさくら女王様の言葉を信じろ。俺もお前を支える」
さくらは遥香の顎を掴み、顔を強引に持ち上げた。
その瞳の奥に映るのは、遥香の中に眠る支配の炎。
さくら「遥香。いい? 美しさは武器よ。姿勢ひとつ、目線ひとつで男を跪かせられる。
お前の中にある女王の資質を、今夜で研ぎ澄ます」
遥香はごくりと唾を飲み込み、震える声で答える。
遥香「……はい。私、やります。明日、羽田を必ず奴隷に堕とします」
さくらは満足そうに頷き、耳元で囁いた。
さくら「いい子。忘れないで――羽田に勝つのは“私のため”。
あなたは私の後継であり、私の影であり、そして光でもある」
その瞬間、遥香の瞳が変わった。迷いを消し、強烈な輝きを宿す。
さくらがふっと手を離すと、達郎が微笑んだ。
達郎「これなら大丈夫だ。明日、羽田は遥香に完全に飲み込まれる」
さくらは寝室の窓から夜景を眺めながら、冷たくも美しい声で締めくくった。
さくら「――そう、明日は遥香のデビュー戦。女王の名に恥じぬ勝利を見せなさい」
遥香は胸を張り、静かに頷いた。
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