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男友達と気持ちイイこと《短編》
第1章 男友達と気持ちイイこと♡

《── もしもーし。今さぁ、凛仔のアパートの近くまで来てんだけど、遊びに行っていい?》
中学一年生の春。
春樹とは、出逢ってすぐに打ち解けた。
好みや価値観が似ていて、
お互いに気を遣わなくていいのが楽で。
気づいた時には
一緒に居るのが当たり前になっていた。
『もう1時だよ?こんな時間まで何してんのよ…。まあ、起きてたからいいけど…』
《地元の後輩と飯食いに行ってたんだよ。何か要るもんあるなら、買って行くけど?》
モテるのに「面倒臭い」の一点張りで
彼女を作らない春樹。
それに対して、
大学で知り合った先輩に告白され
お試し期間で付き合っている私。
お試しとはいえ 恋人がいる状況で
他の異性と二人きりになるのはどうなの?と
言われたこともあるけれど…
春樹とは8年以上の仲になるものの
男女の関係になったことは一度もない。
それを踏まえた上で
先輩も、春樹との仲を認めてくれていた。
『じゃあ…、プリンとチョコレートがいい』
《甘いもんばっかりかよ》
『…買って来ないなら、部屋に入れないから』
《はいはい、怒んなって。ちゃんと買ってくから。俺が着くまで寝んなよ?んじゃ、また後でな》
きっと、春樹にとっての私は恋愛対象外で
男友達同然のような存在なのだろう。
そうでもなければ…
これまでに何かしらのアクションは
あったはずだから──。

