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女子高生の悲劇
第1章 性教育

「今日の体育は性教育だ」
一人、男性教師の声が教室中に響き渡る。
しかし教室は静かなままだった。
彼が、この教室を盛り上げようと提案してくれたこと、私には分かる。
でも、それは仕方のないことだ。
何故ならここ、私のいる1年2組というクラスは、全体的に真面目で、成績も優秀な生徒が多かった。だから授業中は静かにしていよう、そういうプライドみたいなものがあるのだ。
ああ、先生、また、やっちゃってる。恥ずかしくないのかな。
私は、そんなことを考えていたが当然、それを口にすることは出来なかった。
私には、それを口にできるほど先生みたいな強気でいられるものはなかった。
「……って言っても実感が沸かないだろう……と思って、こんなゲストを用意してきた、いいよ」
その合図に応えるようにして教室に入ってきたのは制服姿の女子生徒だった。
彼女は新井恵奈(あらいえな)。私より……数倍は可愛いと言われる女子、多分。
彼女が登場した瞬間、男子の顔が少しだけ明るくなった気がした。
でも、どこか様子が変。
震えているのかな……? 何に怯えているの……?
彼女の手足は微かに震えていた。
彼女の様子と先生の様子からして、私は直ぐに、これから先生が何かするのではないかと思い込んだ。思い込まなきゃよかったのに。
悲しいことに、私の感は、いつも当然のように当たってしまう。
どうやら、これは昔から伝わる素質のようなもので、少なくとも200年くらい前から続いていたらしい。
ただ別に少し先のことが知れたところで、それを解決できることは全くない。
何故なら物事が、それを解決させるまでに至らないからだ。私の経験不足かもだけど。
しかも厄介なことに、この感は悪いこと以外を想像することが出来ない。これも私の単なる経験不足のせいだと思う。
もし、この感が外れる、つまり彼女を助けられるとしたら私は何でもしたい。
私は少し考えこんだ。
そして決めた。私が犠牲になろうと。
そうすれば彼女を助けられるし、感も外れることになる。
感が外れれば私は、それに少し安心できるだろう。
と、また私は先のことを考えた。
変に無意識に。
一人、男性教師の声が教室中に響き渡る。
しかし教室は静かなままだった。
彼が、この教室を盛り上げようと提案してくれたこと、私には分かる。
でも、それは仕方のないことだ。
何故ならここ、私のいる1年2組というクラスは、全体的に真面目で、成績も優秀な生徒が多かった。だから授業中は静かにしていよう、そういうプライドみたいなものがあるのだ。
ああ、先生、また、やっちゃってる。恥ずかしくないのかな。
私は、そんなことを考えていたが当然、それを口にすることは出来なかった。
私には、それを口にできるほど先生みたいな強気でいられるものはなかった。
「……って言っても実感が沸かないだろう……と思って、こんなゲストを用意してきた、いいよ」
その合図に応えるようにして教室に入ってきたのは制服姿の女子生徒だった。
彼女は新井恵奈(あらいえな)。私より……数倍は可愛いと言われる女子、多分。
彼女が登場した瞬間、男子の顔が少しだけ明るくなった気がした。
でも、どこか様子が変。
震えているのかな……? 何に怯えているの……?
彼女の手足は微かに震えていた。
彼女の様子と先生の様子からして、私は直ぐに、これから先生が何かするのではないかと思い込んだ。思い込まなきゃよかったのに。
悲しいことに、私の感は、いつも当然のように当たってしまう。
どうやら、これは昔から伝わる素質のようなもので、少なくとも200年くらい前から続いていたらしい。
ただ別に少し先のことが知れたところで、それを解決できることは全くない。
何故なら物事が、それを解決させるまでに至らないからだ。私の経験不足かもだけど。
しかも厄介なことに、この感は悪いこと以外を想像することが出来ない。これも私の単なる経験不足のせいだと思う。
もし、この感が外れる、つまり彼女を助けられるとしたら私は何でもしたい。
私は少し考えこんだ。
そして決めた。私が犠牲になろうと。
そうすれば彼女を助けられるし、感も外れることになる。
感が外れれば私は、それに少し安心できるだろう。
と、また私は先のことを考えた。
変に無意識に。

