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女子高生の悲劇
第1章 性教育
 何をされるのかは分からないけれど、この時点で何かよくないことが起きているのは分かっていた。

 私は先生の手に引っ張られ、現在みんなの前に立っている。
 だからか、とても緊張する。

 こうして授業中に、みんなから見られるのは初めてなので非日常感を感じた。

「ってことで見れば分かると思うが、恵奈の代わりに紬が性教育を教えてくれることになった」

「教えるって私……!」

「私の言う通りにすればいい」
 先生に小声で、そう言われてしまった。

 私は少し先のことを知れるだけで性教育の知識なんて、ほぼ何もない。
 そもそも、こんなの可笑しい。ありえない。

 すぐ終わる、何事もない、そう思おうとしたが、その願いは直ぐに打ち消されてしまった。先生の次の言葉によって。

「では、まずは女性のオナニーについて見ていこう」

 まさかとは思うが……そんなこと……。
 逆に、よくスラスラと述べられるものだ。何の恥じらいもなく。

「あの、先生……? それって一体……」

 聞き間違いだ、きっと……。
 そうじゃなければ、この先生は一体……。


「いつも、やってるだろ?」

「勝手に決めつけないでください!」
 みんなオナニーしているとは限らないんですから……。


「適当にアソコ弄ってれば、いいんだよ?」
 わざとらしく私の耳に声を当ててくる。

 適当にって言ったって……出来る訳ない……。みんなの前で、そんなこと……。
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