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僕が妻を失った話 Ⅲ
第1章 最悪の結果になりました
「このことが表沙汰になったら、
 あなたは終わりだ。
 共犯者の僕を守る責任がある。
 分かりますよね。」

佐川社長は何度もうなづき、
震えながら服を着て、
迎えの車に乗って出て行った。

僕は救急車と警察を呼び、
そして逮捕された。
仲居さんは共犯者になってくれた。
彼女もまた年老いた病気の父親を、
佐川社長の資金で病院に預けており、
こうした汚れ仕事を
請け負っているそうだ。

「宿泊に来たあなたたち夫婦に
 私が持ちかけたことにしましょう」

仲居さんはそう言ってくれた。

僕は前科者となったが、
初犯でもあり執行猶予がついた。
母は深く後悔したが、
僕のことを恨んでいる舞のためにも、
協力して欲しいと言うと、
覚悟を決めてくれた。

母親を奪われた舞は、
僕には口をきかなくなった。
母の家で暮らし、経済的に僕が支えている。
母親を奪った男を許さなくてもいい。
しかし僕は、
舞の育成に全てをかけるつもりだ。

佐川社長は、内の会社に
多額の投資を行うとともに、
多くの仕事を保証してくれたが、
翌年、あっけなく他界した。

佐川社長の逝去後、
長男さんが訪ねてきた。
契約を切られるのかと警戒したが、
その話は意外なものだった。

「私は、生前の父が、
 必ずしも人として正しい事を、
 していなかったと知っています。
 斉藤社長は、奥さんをあんな形で殺した、
 父の身代わりになってくださったんですね。」

長男さんは、そう言って僕に頭を下げた。

佐川社長の死後、社長の個人的な金庫から、
金の力で犯してきた、
50人以上の人妻たちのリストが出てきたそうだ。
名前、年齢はいうに及ばず、
子どもの有無といった家族構成や、
服装や身体的特徴などが
写真付きで記録されるとともに、
性行為の内容や回数が
生々しく記されていたそうだ。

「最初のひとりがお母様で、
 最後のひとりが奥様でした。
 本当に申し訳ございません。」

ある意味怒り狂うべきなんだろう。
しかし、僕もまた共犯だった。
長男さんは、末永くお取引をと言っていた。
利用させてもらおう、
そう、決めたんだから。

僕は、こうして妻を失った。
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