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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第5章 ハイスペックの裏に隠された本音。
寂しい思いをさせていると、お父さんはいつもそうやってあたしに気をつかってくれているんだ。
あ、因みにあたしはお母さんが家を出て行くずっと前から家事全般はこなせている。
それというのも、お母さんも看護師さんで忙しい日が続いていたから。
だから掃除、洗濯、お料理、お裁縫なんかはすっかり板についている。
お母さんがあたしたち親子を捨ててもそういう事に関しては何らダメージはなかった。
心は別として、だけど――。
そんな今、あたしは大好きな人とひとつ屋根の下で暮らしはじめて3日が経った。
何でもできる唯斗さん。
優しくて頭も良くて、不良に襲われた時も助けてくれて、大学生2人を相手でも強くて――お料理やお掃除もできるみたいなんだけど……。
唯斗さんにも苦手はあったみたい。
やっぱり兄弟って似るところは似るのかな。
お父さんもね、お仕事先ではすっごく活躍しているお医者さんなんだけど、忘れ物も多くてせっかちで。ちょっと抜けているところがあるんだよね。
唯斗さん、何が苦手かっていうと、朝が苦手らしい。
あんなにハイスペックなのにね。
それでもって今現在の時刻は朝6時。
今日は唯斗さん、会社に出勤しなきゃいけないらしい。
なんでも大切なプレゼンテーションがあるんだって。
――と、いうわけで、今から朝が苦手な唯斗さんを起こしに行ってきます。
唯斗さんの寝室は2階にある。

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