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100番目の女
第5章 キスとキズ
私はベッドから降りて、カズヒトの正面に仁王立ちした。

「だって、ずっと好きだったんでしょ?条件が揃ったんだからウジウジしてないでさっさと好きだって言えばいいじゃない!」

言葉を紡ぐたび胸が痛い。
本当に言いたいことは別にある気がするのに暴言が止まらない。


「…モモってさ…」

ゆらりと立ち上がったカズヒトが私の顔を覗き込む。
私は初めて見るその冷たい表情にゾクッとした。

「本気でムカつく…!」

カズヒトに引き寄せられ、
再び唇を奪われる。

それは、さっきとは全然違う冷ややかな口づけだった。




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