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脳内ショートストーリー
第5章 【南 咲綾と加賀谷 旺佑〜会社の先輩後輩の恋〜】





「んっ………」



此処は……何処だ?



「お、やっと目が覚めた?」って声が近くで聞こえて
ゆっくり顔を向けたら南さんが居るからびっくりした
勢い良く飛び起きて何故か自然とその場に正座



「え……?え?え?俺……」


「気分はどう?気持ち悪くない?」


「あ、はい……大丈夫…です、え?え?此処って…」


「あぁ、私の家だけど」


「えぇっ!?わわ、すみません!俺、帰ります!」


「ちょ、ちょい待てーぃ!今何時だと思ってるの、終電とっくにないよ?」


「えっと……じゃ、タクシーで」


「勿体ないじゃん、朝、電車で帰るとして、今日はもう遅いから泊まりな?」


「えぇっ…いや、悪いですよ、今もめちゃくちゃ迷惑掛けてるのにこれ以上は…」



わわ、隣に座ってきた
ていうか、俺、南さんの家に転がり込んで介抱されて
ソファーで寝てたのか
しかも南さん、お風呂入りました?
めちゃくちゃラフな格好になってるし…って
当たり前か、自分の家なんだから



「このまま帰す方が心配なんだけど?あ、彼女居たりする?だったら彼女に悪いよね」


「いや、居ないっす…」


「実家からでもないでしょ?」


「はい、一人暮らしっす…」


「なら余計に泊まっていきなよ、別に構わないし」



マ、マジで言ってます???
俺、一応、男っすよ?
部下だから…とか心配だから…とかのレベルっすか?



冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して
渡してくれた
全然、記憶ない……
どうやって此処まで来たんだ?



「あっ……あの、俺、凄い迷惑掛けましたよね?南さん一人で俺抱えたとか?」


「ううん、タクシー乗るまでは全然普通に喋ってたし歩いてたの、でも住所言えないからさ、とりあえずお持ち帰りしちゃいました」


「え……お持ち帰り?」


「アハ、今の言い方は良くないね、んふふ」



やーめーてー!その笑顔!
もしかして慣れてる?
誰にでもそんな態度取っちゃうの?
今日、潰れたのが俺じゃなくても同じ事しましたか?
ヤベ……何ヘコんでんだよ





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