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乱世に生まれた女たちの運命
第3章 雑兵茂助の話
俺は戦が終わり草地に寝そべり、空を眺めて体を休めていた。
空は青く、美しかった。雲一つない。
何人の敵を殺めたのか分からぬ。最後に殺めた敵はまだ幼い顔をしていた。
その時だ。争う声がした。
「どうか、どうか堪忍を。娘だけは堪忍を。」
「うるせぇ、この土地は我ら◯◯様のもんだ。土地だけじゃねぇ、男も女もだ。」
見ると顔見知りの雑兵たちだった。
若い娘を引っ掴んで連れて行こうとしてるところに、父とおぼしき男がすがりついて地べたに頭をこすりつけて雑兵の足を掴み許しを乞うていた。
「この、しつこい」
そう言うと一人が一太刀に刀を振り下ろした。首を狙ったのだろうが、刀は外れ肩から体に向けて入ったのだろう。
刀が抜けんと騒いでいる。俺たち雑兵の武具は借り物の半端物が多い。切れ味も悪い。
「おとおー、おとおー」泣きじゃくる娘。
ひどい太刀傷を負い、臓物を出しながら男は倒れ込んだ。じき死ぬだろう。

「おい、茂助、戦は終わったぞ、早うせねば、米も女も他の連中に取られるぞ」

米や野菜はありがたい。俺は女より食い物が欲しい。戦に出る前はそう考えていた。
だが戦が終わり、生きていることがこれなんと幸いかと思った。敵も死んだが、味方も大勢死んだ。
乱世の世だ、いつ死ぬか分からん。特に俺たち雑兵はすぐに死ぬ。
それを思うと女を知らずに死ぬのはもったいないと思えた。
俺達の村は女が少ない、皆嫁子を持てるわけではない。女日照りも大勢いる。俺も女はまだ知らん。

気がついたら俺の下には女の姿があった。
さっきの娘とは別の女だった。
着物を剥ぎ取られ、顔はぶたれたのか片頬が赤くなっていた。俺がやったのかは分からない。
女は声を出さずに泣いていた。
柔肌を触りながら女の中で果てた。
感じたことのない快感だ。たまらない。
事が済むと女は裸のまま何処かへ駆けていった。あの女がどうなったかは知らない。

「おい、茂助、女はどうだった、よかったか」
「あぁ、最高の褒美だ」
「だろう。あの娘っ子もよかったぞ。明日に人買いに売りに行く。高い値で売れるぞい」

これが俺の初の戦だ。

あれから数え切れぬ敵を殺め、米を奪い、女を襲った。

俺は茂助、雑兵だ。いつ死ぬか分からん。
これが俺の生き様だ。派手に散りたいもんだ。



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