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イケナイアソビ。
第8章 恋して! ウェアウルフ

「でもっ!」

 行きたいけれど行けない。

 宝が口を開くと、阿佐見は両手を合わせた。


「お願い! ほら、あんな奴でもわたしたちのリーダーだし、彼に何かあったら困るでしょう? 様子を見てきてほしいのよ」

 見舞いに行ってもいいのだろうか。


 ちらりと阿佐見を見上げると、彼女は依然として微笑んだままだった。

 阿佐見の申し出は嬉しい反面、機嫌を損ねてしまうことが苦しくて、それでも丞の体調が気になって仕方がないのも事実だ。


「……はい」

 ややあってゆっくり頷く宝に、阿佐見はぱちりと両手を合わせた。

「じゃあ決まり」

「あ、枇々木が行くなら俺もリーダーの見舞いに行くぜっ!」

「あんたは居残り。リーダーの分もきっちり働いてもらうんだから」

 斎も宝に続いて見舞いに賛同しようと手を挙げる。しかし、阿佐見によって一蹴されてしまった。

 どうやらこのチーム内でも阿佐見は相当な権力を持っているらしい。その日の斎はいつになく不満たらたらで、パソコンのモニターに向かって何やら不服を言い続けていたのは言うまでもない。


 阿佐見は斎に対してのみ、一切の手加減をしない。それは同期であるが故なのか。宝と田牧は二人のやり取りにただただ苦笑いをするばかりだった。


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