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銀狼
第6章 獣の愛

力を抜き取られたセレナはその場に立っていられなくなる。


「…‥あ‥‥?‥ハァ…ッ」


これは昨夜と同じ現象──

いや、まるきり違うものだ。


崩れるセレナの身体を支え、銀狼はもう一度、唇を重ねた。


男と目を合わせた瞬間、昨夜は恐怖で全身が縮こまったというのに…

今の彼女は…彼の醸し出す空気に包まれて、その安堵に身を任せようとするかのような──。





《 くれてやる……獣の愛を

 ──ツルギのような、危険な愛を 》





「‥ハァ…‥‥ぁぁ‥‥」




セレナの目が蕩けていく。

男の腕に、ゆっくりと身を任せていく…。





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