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銀狼
第7章 還るべき地


『 …ラーイはね、セレナ。もっと、…ずっと楽しい所に行くんだ 』


『 ……!? …楽しい、ところ…? 』


『 そうだよ。そこでラーイは自由に広い草原を駆け回り…仲間たちと一緒に遊んで暮らせるのだよ 』


『 …お友だち…っ…いっぱいいるの…? 』


『 ……ああ 』


『 でも…っ 』



セレナは泣きじゃくった。

涙と鼻水がいっしょくたになり、彼女はそれを小さな腕で乱暴に拭う。



『 …でも! セレナだってお友だちですッッ…ラーイはセレナと仲良しだもん! 』


『 セレナ…落ち着きなさい 』


『 わたしもラーイと一緒に行く!! 』


セレナはそう叫び階段を駆け降りて玄関へ向かった。



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