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銀狼
第2章 禁断の森
「自慢の一人娘がさんざんに遊ばれた後で突き返されてみろ…アイツ、どんな顔するだろうな……!! 」
「ああ、楽しみだぜ」
醜い顔を更に下品に歪ませて
男達はセレナの全身に品定めするような不躾な目線を送る。
「…いや だ、来ないで……!! 」
ちょうど二十歳を迎えたばかりのセレナは、街一番の美女と言われる魅力的な乙女だった。
まだ幼さの残る顔をしていながらも、細身の身体に不釣り合いに豊かな胸が十分に男を誘う術を心得ている。
そんな彼女の菖蒲( ショウブ)色の清楚なドレスに、連中の手が伸びた。
…しかしだ。
「──…!? 」
「…どうした? 外が騒がしいな…」
その時
彼等は異変に気付いた。
へらへらと緩みきっていた顔が瞬時に切り替わり、山小屋から顔を出して外の様子を伺う。